これまでに訪問した老舗企業
団体名:美川商工会 代表者:吉田 隆男 業 種:実業団体 URL: http://mikawa.shoko.or.jp/ |
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事務局長 斉田 敬行
昭和25年 | 6月生 | |
昭和59年 | 8月 | 野々市町商工会(現野々市市商工会)入社 経営指導員として会員の経営指導に従事 |
平成 3年 | 4月 | 人事交流により鳥越村商工会(現白山商工会)において経営指導員として従事(平成6年に野々市町商工会に帰任) |
平成20年 | 6月 | 美川商工会に異動し、経営指導員として従事 |
平成25年 | 4月 | 美川商工会事務局長に就任 |
近代日本における産業は、国主導の官製工場によって工業化をスタートし、順次民間への払下げにより裾野を広げながら進展してきました。明治期は開国によって欧米先進国と幅広い交流が始まり、技術移転は「物まね」でありましたが国内的には「産業革命」であったと云えます。政府は急激な文明開化・西洋化を目指しており、地方にあっても新たな事業に取り組む事業者の支援に注力したものと思われます。
美川商工会の設立目的である「1.商工に関する改良発達、2.商工に関する官庁に諮問に答え、意見を陳情すること…」は正に産業振興に並々ならぬ政府に対するものであり、その支援が期待できた時代背景から発せられたものだと思われます。
「官主導で開拓、民間で拡大発展させる」構図の始まりであり、戦後まで続いた基本構造ではないでしょうか。しかしながら、同業者組合でなく地域事業者の自発的組織であった点は「起業家精神」が旺盛だったことの証左でもあると思います。北前船の寄港地として繁栄していた美川であればこそ、新しい事業への取り組みが他に遅れることなくできた素地があったのです。
商工会活動の第一義は、個別企業の発展に貢献するものでなければなりませんが、その構成企業が置かれた「地域」の振興も絶対に欠かすことができない重要な課題です。
現代は、グローバリゼーションの進展とともに地域や国境を超えて企業収益の追求に邁進してきました。このことにより、大きく経済成長を遂げたのも事実です。しかしながら、地方での活躍を目標としたアントレプレナー(起業家・創業者)が明治期や戦前戦後の昭和期に比べて著しく減少しているように思われます。その原因は、例えばジュニアサッカーであっても常に目標がワールドカップやヨーロッパのトップリーグ入団であり、世界のトップに上り詰めなければ評価されないような状況に置かれていることが原因の一つであると思われます。
栄枯盛衰は世の常です、栄えてはいけません、100年以上継続するためには、「平々凡々身の丈経営」こそが必要であると考えています。
平成26年6月20日に成立した「小規模企業振興基本法」では、成長発展することのみならず、初めて小規模企業の持続的発展も重要事項と位置づけられています。
小規模事業者の良き「同伴者」として、しっかり支援させていただくことが地方の活性化「地方創生」に直結するものと思っています。これこそがこれからの商工会の使命だと信じています。
当会は「地域経済の町医者」として、美川地区の持続化・活性化の総合窓口を担っている。国や県が実施する政策に関しては石川県商工会連合会を通じて情報が伝えられ、それらを速やかに各会員に 対してチラシやメールマガジン、各種セミナーの開催を通じて伝達し、適宜政策の活用支援を行っている(②、 ⑦)。また、当会が存する白山市とは、巡回指導等を通じて得られる地域産業や福祉に関する情報を積極的に共有しており、市の施策立案等に活用されている(⑨)。
また、経営指導員による日常的な巡回指導の中で会員の経営状況・課題を把握し、必要に応じて外部専門家 を活用することで持続化・活性化を図っている(①、⑤、⑧)。
さらに、理事会や青年部、女性部を通じて各種祭り等の円滑な実行を支援することで、地域の伝統保護や地域 振興を支援している(②、③、⑥、⑩)。